「格差」「政治とカネ」追及 民主・小沢氏が代表質問/衆院本会議  衆院は29日午後の本会議で、安倍首相の施政方針演説などに対する各党の代表質問を行い、論戦がスタートした。与党は教育再生や経済成長戦略の断行を主張するのに対し、野党側は、「格差」や「政治とカネ」の問題を中心に政府・与党を厳しく追及する構えだ。  最初に質問に立った民主党の小沢代表は、今国会を「格差是正国会」と位置づけ、「所得、雇用、教育、福祉などあらゆる面で格差が拡大」していると指摘。首相が憲法改正を参院選の争点に掲げていることと対比し、「国民の生活の立て直しこそが全力で取り組むべき最重要の政治課題」と訴えた。その上で、教育、雇用、年金、地域振興などの内政課題に焦点を絞り、首相の見解をただした。  政治とカネについては、政治資金の不適切な会計処理で辞任した佐田玄一郎・前行政改革相、政治資金を巡る疑惑が指摘された松岡農相を名指しし、「いまだ事実関係が解明されず、安倍首相は任命権者として説明責任を果たしていない」と批判。さらに、自らの政治資金団体が高額の事務所費を計上していた問題も含めて、「責任ある立場の政治家はすべて、少なくとも事務所費については詳細を公表することにしたらどうか」と表明。事務所費などの経常経費についても、内訳の公表を義務づけるよう政治資金規正法を改正すべきだとの考えを示した。  小沢氏が代表質問に立つのは、自由党党首だった2003年2月以来。小沢氏の後は、自民党の中川政調会長と民主党の松本政調会長が質問する。