参院副議長に今泉氏内定 夏に引退、最後の花道  政治資金をめぐる問題で辞任する角田義一参院副議長の後任に内定した民主党の今泉昭参院幹事長は、夏の参院選で引退する意向で、任期は夏までの約半年となる。民主党内には今泉氏の起用について「急場しのぎのために今泉氏を充てた」との見方が出ている。〈本文記事2面〉  民主党の輿石東参院議員会長らが進めた後任人事では、党参院議員会長などを務めた江田五月・元科学技術庁長官が最有力だった。輿石氏は29日の参院議員総会で「7月までの角田氏の残任期間をやってもらうことを前提に考えた。参院選は与野党逆転が目標だ。その時は議長狙いでいく」と述べた。  民主党筋は「参院選後の正副議長人事に向けて、議長になりうる候補として江田氏らを温存したという意味だ」との見方を示した。江田氏の副議長就任を見送ったのは、知名度の高い江田氏には参院選応援などに奔走してもらう意味もある。  人事の背景には、党内対立もありそうだ。最近、江田氏が角田氏の献金問題を批判したことに、角田氏に近い議員らが反発していた。  ◆温厚な「調整型」 参院副議長・今泉昭氏   金属機械産業の労組であるゼンキン連合(現JAM)の会長代行を経て、1995年の参院比例選に新進党から出馬し、初当選した。98年の新民主党結党に参加し、01年参院選では千葉選挙区から出馬した。参院副議長には通常、当選3回以上の議員が就任しており、2期目での抜てきは異例だ。  党の参院国会対策委員長を長く務め、政治手法は「調整型」と評される。温厚な人柄でも知られている。