参院選・岐阜選挙区 藤井元運輸相を自民が推薦方針  自民党は30日、今夏の参院選岐阜選挙区(改選定数2)に無所属での出馬を表明した藤井孝男・元運輸相を推薦する方針を固めた。藤井氏は郵政民営化に反対して離党し、2005年の衆院選で落選した「造反組」の1人で、党は同選挙区では現職の大野つや子氏を公認する予定だが、藤井氏を推す声が強い地元の事情に配慮し、異例の措置をとることにした。2月上旬にも正式決定する。  藤井氏は復党を希望していたが、執行部は安倍政権の支持率低下を懸念し、「造反組」の前衆院議員は参院選前の復党を認めないことにしている。これを受け、藤井氏も28日、無所属での出馬を表明した。  党岐阜県連には、藤井氏の地盤が金子一義・元行政改革相と競合していることで、藤井氏の参院くら替えを求める声が強かった。さらに、大野氏より藤井氏を支持する向きも少なくない。党本部はこうした事情を踏まえ、大野、藤井両氏による2議席確保を目指すことにした。同選挙区には民主、共産両党も候補者を擁立する見込みで、参院幹部は「2人が共倒れすることはない」と見ている。