1万頭に1頭しか生まれないとされる白毛(しろげ)の競走馬「ハクバノデンセツ」(オス、3歳)が2月2日、川崎競馬場でデビューする。国内初の白毛競走馬ハクタイユーを祖父に、白毛馬では国内で初勝利を挙げたハクホウクンを父に持つ。関係者は「父を超える伝説の馬に」と期待する。  俗に「白馬」と呼ばれるのは、成長とともに白くなるあし毛がほとんど。白毛は生まれた時から真っ白で、ピンク色の皮膚が特徴。日本軽種馬登録協会(東京都港区)によると、国内で誕生した白毛の競走馬は、ハクバノデンセツを含めてこれまでに16頭という。  父のハクホウクンは97年2月に大井競馬場でデビューし、32戦で3勝。美しさでファンを魅了した。馬主の柳田清さん(72)(福島県いわき市)が「次世代にも純白の毛色と強さを残したい」と北海道で繁殖させていた。  馬体が照明に浮かび上がって美しさが際立つため、ナイター競馬がメーンの川崎をデビューの舞台に選んだ。佐々木吉郷調教師(72)は「まだ子供っぽいところはあるが、素直な性格」と話す。2日のデビュー戦は父と同じく、地方競馬を代表する名手の的場文男騎手が手綱を握る。  写真=デビュー戦に向けて調整を続けるハクバノデンセツ