いじめなどにさらされる子供たちの心に、豊かさをはぐくもうと、日本サッカー協会が進める「こころのプロジェクト」の第1回テスト授業が30日、東京・品川区立浅間台小学校で行われ、元日本代表MFで、日本協会国際委員の北沢豪さん(38)が教壇に立った。  4月からの本格実施に備える試みで、今回のテーマは「夢を持つことの大切さ」。6年生20人を対象にした授業では、子供のころからサッカー選手を夢見た北沢さんが、数々の挫折を越えて日本代表として活躍した体験を語った。その後、児童が自分の夢と、実現のために何をしなければならないかを書いて発表した。  熱のこもった授業は、予定よりも30分オーバー。北沢さんは「初めて自分の夢を描いてくれたような子もいて、価値はあったのでは」と振り返った。一流の元プロ選手から直接聞く体験談には説得力があったようで、洋菓子職人になりたいという女子児童は「自分も夢を追う中で壁にぶつかると思うけれど、乗り越えていきたい」と話していた。  2月には東京・文京区で元日本代表FWの城彰二さん(31)を先生役に第2回のテスト授業が行われる。日本協会では、4月からの1年間で、現役Jリーガーも起用し、東京・世田谷区、横浜市、さいたま市などで50回程度の授業を計画している。  写真=小学生に夢について語る北沢さん(左)