◇ファイト!群馬国体  ◆スピード少年女子1500メートル ショートトラック・貞包選手ら3人入賞   「ファイト! 群馬国体」は4日目の30日、スピードで成年男女、少年男女の千五百メートル決勝が、アイスホッケーで成年、少年の準決勝と順位決定戦が行われた。フィギュアは少年女子フリーで全日程を終え、初日を迎えたショートトラックでは少年男女、成年男女千メートルの決勝などがあった。  県勢は、スピード少年女子千五百メートルで市場菜々世選手(嬬恋高)が優勝。黒岩美生選手(同)も3位に入り、今大会県勢初のダブル表彰台を果たした。少年男子同では山越竜輔選手(同)が4位に、成年男子同でも菅藤智選手(菅藤工務店)が7位に入賞した。  ショートトラックでは、成年女子千メートルで貞包紘子選手(順天堂大)が5位に入るなど3種目で3人が入賞した。アイスホッケーは、成年が順位決定戦で石川、京都を破り5位に、少年は宮城に敗れ8位となった。フィギュアは、少年女子フリーに進邦佳那子選手(共愛学園高)が出場したが、最終順位は24位にとどまった。  最終日の31日は、スピードで成年男女、少年男女の千メートルなど計12種目の決勝が、ショートトラックでは成年男女、少年男女の五百メートルなどが行われる。  ◆「次は表彰台に」貞包選手  ◇…ショートトラック成年女子千メートルに出場した貞包紘子選手(順天堂大)は、イタリア・トリノで行われたユニバーシアード冬季大会から28日に帰国したばかり。疲労や時差ぼけが残る中でレースに臨んだ。  決勝では、同大会の女子三千メートルリレーで銀メダルを獲得した小沢美夏選手(大阪)、武田仁美選手(同)も顔をそろえる中、一気に先頭を狙ったが、コースの内側に入って失格になったと勘違いし、5位に終わった。レース後は悔しさをにじませたが、「次は表彰台を狙う」と五百メートルでの雪辱を誓った。  ◇少年女子1500メートルでダブル表彰台 市場菜々世選手(嬬恋高1年)、黒岩美生選手(同2年)   ◆先輩と後輩、連携絶妙   「黒岩さんが前で逃げる選手を追う。私は後ろで待ってラスト300メートルで勝負ね」。決勝進出が決まった28日から、高校の先輩後輩の2人は綿密な作戦を立て、「表彰台で会いましょう」と誓い合っていた。  レースは作戦通りの展開だった。黒岩選手が北海道の有力選手とともに、後続を大きく引き離す。市場選手は最後尾から冷静に様子をうかがう。最終周の第3コーナーからトップスピードに乗った市場選手。直線にかけて一気に黒岩選手らをかわし、真っ先にゴールをきった。黒岩選手と握手を交わすと、2人そろって満面の笑みを見せた。  中学時代から練習をともにしてきた。競い合うことはもちろんだが、つらい時もいつも一緒だった2人は「信頼しあえる絶好のパートナー」と声をそろえる。25日の全国高校スケートで黒岩選手が準優勝、市場選手が7位とダブル入賞できたのも、切磋琢磨(せっさたくま)の結果と受け止めている。  今回は順番が入れ替わったが、黒岩選手は「後輩が上だからといって、複雑な思いは何にもない」と笑い、市場選手も「2人で臨めたからこその結果。何より2人での表彰台がうれしい」と、先輩を立てる。  絶妙の連携で生まれた今大会初のダブル表彰台。最終日のリレーでも、2人で表彰台に立つつもりだ。(田島大志)  ◇…スピード…◇  ▽少年男子千五百メートル 〈4〉山越竜輔(嬬恋高)  ▽成年男子同 〈7〉菅藤智(菅藤工務店)  ▽少年女子同 〈1〉市場菜々世(嬬恋高)2分06秒71〈3〉黒岩美生(同)2分09秒73  ◇…ショートトラック…◇  ▽少年女子千メートル 〈6〉東城有香(健大高崎高)1分42秒368  ▽少年男子同 〈5〉木村享平(伊勢崎商高)1分40秒653  ▽成年女子同 〈5〉貞包紘子(順天堂大)1分49秒561  ◇…アイスホッケー…◇  ▽成年 順位決定戦 群馬 6(1―2 3―1 2―1)4 石川 【得点】群馬=吉田3、石岡、角谷、高橋英 石川=平、高瀬、大沢、畠山  ▽同 5、6位決定戦 群馬 3(1―0 1―1 0―1 延長戦1―0)2 京都 【得点】群馬=吉田、角谷、石岡 京都=小野寺、江部  ▽少年 7、8位決定戦 群馬 1(1―5 0―3 0―2)10 宮城 【得点】群馬=千葉 宮城=松本3、石塚2、前田2、斎藤、吉岡、金子  ◇…フィギュア…◇  ▽少年女子 〈24〉進邦佳那子(共愛学園高)(ショートプログラム24位、フリー24位)  写真=ショートトラック成年女子1000メートルでリンクを疾走する貞包紘子選手(左)  写真=市場選手(右)と3位の黒岩選手