サッカーJ1・ジェフ千葉の新体制がスタートした。仏グルノーブル入りした祖母井(うばがい)秀隆・前チーム統括本部長に代わり、東京Vなどでゼネラルマネジャー(GM)を務めた唐井直氏が就任。日本代表MFで主将の阿部勇樹、選手会長の坂本将貴らの相次ぐ移籍に揺れたものの、元日本代表のFW黒部光昭、昨季のJ2日本人得点王(23得点)の新居辰基(あらいたつのり)を獲得するなど、着々と補強を進めながらチーム作りに取り組んでいる。唐井新GMに今季への意気込みを聞いた。(野崎尉)  ――千葉の印象は  フットボールをひたむきに追求し、今の素晴らしいクラブになったと思っていたが、この1か月でそれを自ら確認出来た。こういうクラブで仕事をしたいと思っていた。  ――就任早々、阿部の移籍問題で苦労した  一緒に仕事をしたい選手の一人だったので残念だが、プロでは起こり得ること。失った穴の大きさを嘆くより、それをチャンスに変えるよう取り組みたい。  ――どうチャンスに変えるのか  主将、選手会長が抜けたことで若い選手が責任感を持ち始めている。21歳の水野晃樹、水本裕貴ら、阿部らに頼っていた選手が「自分がやらないと」と自覚すれば、チームが一つ前へ進む契機になる。  ――チーム作りの方針は  アマル(・オシム監督)さんの言葉を借りれば「創造的破壊」。(イビチャ・)オシム監督のもと、ある地点(ナビスコ杯のタイトル)まで到達したチームが、メンバーも入れ替わり、継続してさらに発展を目指す中で、一度様々なことを見つめ直す時期に来ているのかなと思う。新たに作るために、壊すところは壊すということ。  ――目標は  カップ戦の優勝も尊いが、年間通してのチーム評価として、リーグ戦で一番高いところを目指したい。  写真=来季への意気込みを語るジェフ千葉の新GM・唐井氏