来年度から帯広市が単独開催するばんえい競馬で、目指す「市民参加型」競馬の方策を考えるシンポジウムが30日、市内のとかちプラザで開かれた。騎手や調教師ら関係者、市民ら約250人が参加し、講演者らの意見に耳を傾けた。  同市と日本馬事協会が共催した。帯広畜産大の柏村文郎教授は基調講演で、レース用に改良を重ねたばん馬は大きさも牽引(けんいん)力も他の種に比べ世界最大であると説明、「このような優れた馬が身近にいることを忘れてはいけない」と強調した。  また支援企業のソフトバンク・プレイヤーズ(東京)の藤井宏明社長も「(売り上げ減など)負の遺産を教訓として生かすことが課題で、皆さんからアイデアをお願いしたい」と協力を呼び掛けた。  続いて行われたパネルディスカッションでは「競馬場を道の駅にして、人が集まる場所にする」(リクルート北海道じゃらん編集長のヒロ中田さん)、「ポニーばん馬の少年団を作るなど、女性や子供にも関心を持ってもらう」(エッセイストの旋丸巴さん)など様々なアイデアが出された。  討論会に同席した砂川敏文市長は「道の駅などは検討に値し、行けば楽しいことをやっているような競馬場にしたい」と話した。