◇さかた・まさみ  ◆大阪国際女子マラソン 1メートル51、でっかい夢   忘れられない言葉がある。京セラに入社する時、大森国男監督から、こう声をかけられた。「一緒に五輪を目指そう」。その一言を胸に練習に励んできた。  目標に向かって大きな一歩となったのが、初マラソンだった昨年の大阪国際。一般参加だったにもかかわらず、2時間27分13秒で4位に食い込み、周囲をあっと言わせた。  2度目のマラソンに向けて、経験が財産になっている。「長い距離の練習をしても、今年は余裕がある」。確かな自信がみなぎる。  課題としてきたのが、ラスト10キロだった。昨年、35キロまでの各5キロは16〜17分台で乗り切ったが、35キロからの5キロが18分40秒もかかった。その反省から「練習でも、苦しい時に粘っていけるよう意識してきた」。1年間の練習の成果を、大阪で出すつもりだ。  神戸市出身で、陸上を本格的に始めたのは中学から。兵庫県の強豪、須磨学園に進み、3年の時には全国高校駅伝を走った経験も持つ。  マラソン選手にあこがれ、世界で戦うことを夢見始めたのも、そのころだった。シドニー五輪で金メダルに輝いた高橋尚子を見て感動した。「私も、より長い距離が好き。ああいうランナーになりたいと思った」  夢は、少しずつだが現実味を帯び始めている。「大阪の世界選手権に選ばれる走りをしたい」。1メートル51、38キロのきゃしゃな体は、意欲がみなぎっている。(霜田聖)  写真=再度の大阪挑戦を「楽しみ」と語る坂田